境界についてーークラウディア・ブラック

『Be!』バックナンバー等から、クラウディア・ブラックのメッセージをどうぞ。

1.子ども時代に「境界」が混乱していると

ACは、子どものようにふるまう大人と言う意味ではありません。 大人の鎧の中に、傷ついたインナーチャイルド(内なる子ども)がいて、その子どもは、存在を認められ、癒される必要があるということなのです。
ACの回復とは、あなたの中で今も不安に震えているインナーチャイルドに、きちんと応えてあげるということです。

それは具体的にどういうことでしょうか。
「境界」というテーマで考えてみましょう。

機能不全家族で育つ子どもは、さまざまな境界の混乱や侵入にさらされます。
*親が負うべき責任を子どもに押しつける。……両親がケンカになったのは子どもが悪いことをしたせいだと言う、などです。
*親子の境界がはっきりせず、年齢にふさわしくない扱いを受ける。……10歳の子どもに父親の浮気を打ち明ける、などです。
*心理的・身体的な境界を侵される。……ニーズを無視されたり、感情を否定される、怒りをぶつけられる、暴力を受ける、などです。
*違いを認めない。……思春期に親とは別の選択をしようとすると「親の生き方を侮辱した」かのように受け取られてしまう、など。

親は、子どもに境界が存在することに気づいてさえいなかったのかもしれません。
子どもを「自分の一部」とみなしていたり、親の人生の続くを託す「自分の延長」とみなしていたりするのです。

親が子どもの境界を尊重しないということは、子どもにとって「私は大切ではない」「自分なりの感情や、望みや、ニーズを持つのはよくない」というメッセージとなります。

「境界を育てる」のは、こうしたメッセージを信じ込むのをやめることです。
それは、あなたが誰であるのかを確認する作業。 あなたは、他の誰かの一部でもなければ、誰かの延長でもない。

そして誰かのニーズを満たすための存在でもありません。
あなたは、あなたなのです。

2.「ノー」と言うことは、自分に「イエス」と言うこと

境界を育てるには4つのステップが役立ちます。

1.子ども時代の境界を思い起こし、その体験に伴なう怒りや痛みをきちんと感じる。
2.こうした体験が現在にどう影響しているか、今の自分は周囲とどんな関係を作っているかを調べる。
3.自分を傷つけているメッセージを手放して、健康なものに置き換える。
4.境界を設定したり境界を守るスキルを練習する。

子ども時代、私たちには境界の侵入から身を守るすべがありませんでした。
自由に「ノー」と言えない環境の中では、「イエス」は怖れと無力感から出ていたり、承認され愛されるための必死の努力だったりします。

境界を育てていく中で、あなたは「ノー」という言葉が自分を守ってくれ、選択肢を与えてくれることに気づくでしょう。

そして、他の人の境界を尊重することも学ぶはずです。
私たちが境界を守るために「ノー」と言うとき、同時に自分に向かって「イエス」と肯定しているのです。

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