自信をつけるアプローチは人によって違う!

ハワード・カツヨです。

日本社会では、教育の中でも、援助場面でさえも、間違いを指摘されることが多いのです。
もっとがんばれと言われて、「できなかった部分」ばかり注目される。
これでは自信になりません。

間違ったって、かまわない。
人と違っていて、それでいい。
自分に向かって「やったー!」と言える瞬間が大事なのです。

この体験は理屈ではありません。
感覚でつかめるのがTC(TRUE COLORS)のプログラムです。
人が持つ4つの気質(持ち味・魅力)を、次のようなカラーで象徴させています。

 

◆人の面倒をみて、へとへとになっている人へ

【ブルー】は、人とのつながりに大きな価値を見出します。
これが第一カラーの人は、日本社会の中ではとても自我が痛んでいるはず。
人間関係で非常にエネルギーを消耗するからです。
人の面倒を見たり、困っている人を助けたりする力があるからこそ、期待に応えてがんばって、へとへとになります。

そのあげくに「あなたは他人の面倒ばかりみていて、自分のことを大事にしていない」なんて、ダメな点を指摘されたら、たまらないでしょう。

もしも誰かのことに一生けんめいになって、疲れ果てている人を見たら、私だったらこう言います。
「あなたはこのことを、とても大切にして生きてきたんだね! 人との関係は、あなたにとって本当に意味があるんだね!……意味のあることだからこそ、これだけ一生けんめいやってきた。本当にすごいことだね!」

その人が価値を置いてきたものは、その人にとって本当に大切なものです。
行動の結果が「うまくいかなかった」としても、そのために精いっぱいやったのは意味のあること。それを自分の中で認められたとき、その人は輝き始めます。
そして自分の中を見るのです。

「私にとって、どういう意味があったのだろう? この関係は、どんなふうに大切なんだろう?」と。
探る中で、自分の力が見えてくる。その力をどう輝かせたいかも見えてきます。

◆よけいな干渉を受けて、ズタズタにされてきた人へ

【グリーン】は探求・思索のカラーです。
相手にグリーンの力を感じたら、私はブルーの場合とまったく違うやり方をします。
あれこれ言わないことで、相手の力を認める。
たとえばこんなふうに。
「すごく考えているんだね。何かいいものが出てきそうだね……」
あとはじっと待つのです。

なぜならこの人たちは、独特の世界をもっているために、小さい頃から何度もよけいな干渉を受けてきているから。
その方法はおかしいと言われたり、十分な時間をもらえずに急かされたり、変わり者だと見なされたり。
……そうやって素晴らしい力をズタズタにされていることが多いのです。

だから、無遠慮に入っていかずに、彼らの中でじっくり吟味するプロセスを見守ることが肝腎なのです。

◆ひたすらコツコツ、がんばってきた人へ

【ゴールド】の強みは責任感と着実さ。
これは日本社会では欠かせないものだからこそ、ゴールドが第一カラーの人は、その責務に邁進して押しつぶされそうになるのです。
しかもこの人たちは、自分がどれだけやっているかを滅多に口にしないのです。

私だったらまず、感謝の言葉を言う。
「いつも○○してくれて、どれだけ助かっているか! しかもこんなところまで、ちゃんと○○していてくれたんだね!」

その人がやってきたこと、やっていることをひとつずつ確認して、責任の範囲を整理し直して、あまりに負担が大きくなりすぎないようにします。
何をどこまで何のためにやればいいのか……それが明確になることで、ゴールドの力は光り輝くし、その余裕ができてはじめて、自分にしかない味が出てくるのです。

◆トラブルメーカーと責められてきた人へ

【オレンジ】は、身体からあふれ出るような活発さが特徴です。
これが第一カラーの人は、子ども時代から「問題児」扱いされたり、衝動的、わがまま、調子に乗りすぎる、と責められたりしています。
傷ついて自暴自棄な行動に走ることもあります。

この人たちには、とにかく自由が必要です。
細かい規則や、行儀よくじっとしていなさいと言われることが苦手で、退屈して息が詰まってしまう。だからまずは安全な空間で、好きなだけ自分を表現して動けるようにしてあげることです。

「すごい! こんなのは見たこともないよ! おもしろいねえ!」
自分のもっているエネルギーを、これはすごいんだ、と認められれば、この人たちは一度自信を失っていても立ち直りが早いです。パッと前向きな方へ方向転換して走り出すこともできるし、高い障害を飛び越えることだってやってのけます。
何しろ、じっとしていられないのですから!

相手の気質によって、アプローチが違う

人はみんな違うのだから、決まったやり方をするのは無理があります。
TCでは、カラーを通して自分の力を見つけていくと同時に、他のカラーを理解し、他人へのアプローチのしかたはいろいろあることを学んでいきます。

もちろん、カラーで人のすべてを語ることはできません。
これは自分を確認し、人間関係を楽にするための、ひとつの道具。とても使い勝手のいい道具です。

あなたは、あなたの生き方でいい。
自分の世界を生きることで、人は根本から輝く。
そして自分自身が輝くと、自分とは違う他人の輝きも見えてきます。

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