援助職にとって「違いを受け入れる」意味

ハワード・カツヨです。
1990年代から、日本各地の大学や、地域ネットワーク、国立教育政策研究所などの招聘で来日し、研修を行なうようになりました。
その中でつくづく感じたことがあります。

「日本では、人を育てたり、援助する専門家さえも、こんなに疲れている。自分がうるおっていない状態で、どうやって人を助けられるだろうか?」

この疲れの背景は何だろうと思いました。

多くの専門家と触れ合う中でわかってきたのは、人間関係ストレスの大きさです。
「人と違っていてはいけない」という思いが日本社会には根強くあるため、日々の優先順位や価値観の違いも、不安やイライラのもとになってしまいます。 対人援助職にとって、このストレスは相当なものです。

アメリカで生まれたプログラムTRUE COLORS(トゥルーカラーズ TC)を日本に紹介したいと考えたのは、「違いを受け入れ、違いを活かす」ことを理屈ではなく体感できる講座だからです。
アスク・ヒューマン・ケアと共同で日本版プログラムを開発、2008年から講座運営とファシリテーター養成が行なわれています。

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講座は広く一般の方を対象にしていますが、教育・治療・援助・福祉などの分野の専門職に特に勧めたい理由を挙げておきます。

◆クライエントの価値観をつかめるから

人はどうしても自分の考え方を基準にしがちです。TCを使いこなすと、クライエントが何を大切にしているか、直観的につかめるようになります。

◆同僚・上司との葛藤が減るから

日本に限らず、対人援助職は人間関係ストレスが非常に大きい職種。TCを知ることでタイプの違う同僚や上司との葛藤を減らすことができます。

◆チーム作りに役立つから

職場にTCを導入ことで、チームが活性化し、人間関係が円滑になります。介護福祉・看護などの分野を中心に、こうした実践例が少しずつ増えています。

◆多職種の連携に役立つから

日頃からよく知っている相手でなくても、TCの見方を使えば通じやすいアプローチが工夫できるため、地域での多職種連携がスムーズになります。 TCって一体どんなものなのか? ぜひ講座の中で、見て、聞いて、体験して、味わってください。

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